superpowers
ブレスト→計画→サブエージェント→TDD→レビューまでの手順を15個のスキルで強制する。起動時に入口の3,192バイトだけを差し込み、残りは必要なときに読む。
- 開発の進め方
- テスト
- レビュー
/plugin install superpowers@claude-plugins-official15個のスキルの中身は合計17万バイト。でも毎回読み込まれるのは、入口の3,192バイトだけだった。
Claude Codeのスキルで一番有名なものを1つ挙げろと言われたら、たぶんこれです。Jesse Vincentさんが作った「superpowers」。2026年9月26日に測ったら、GitHubの★は291,797でした。
実はこのMacにも入っています。バージョンは6.4.2。なので今回は、読んだだけの紹介ではなく、入れている環境で中身を開きながら書きます。
ひとことで言うと、AIに「いきなりコードを書かせない」ための手順書の束です。中に入っているスキルは15個。READMEには、提案ではなく必須の手順だ、とまで書いてあります。
流れはこうなっています。
superpowers の基本の流れ(READMEの Basic Workflow より)
| 順番 | スキル | やること |
|---|---|---|
| 1 | brainstorming | 質問を重ねて、何を作るかを決める。承認されるまで実装に進ませない |
| 2 | using-git-worktrees | 作業用のブランチを切り、テストが全部通る状態を確かめてから始める |
| 3 | writing-plans | 計画を2〜5分で終わるタスクに刻む。ファイルの場所と確かめ方つき |
| ◎4 | ◎subagent-driven-development | ◎1タスクごとに新しいサブエージェントを立て、毎回レビューさせる |
| 5 | test-driven-development | 失敗するテストを先に書く。先に書いたコードは消してやり直し |
| 6 | requesting-code-review | 終わったら全体をレビューに出す |
| 7 | finishing-a-development-branch | マージするか、PRにするか、捨てるかを選ばせる |
ほかに、原因を調べ切るまで直させない systematic-debugging、証拠なしに「できました」と言わせない verification-before-completion、スキル作りそのものをテストから始める writing-skills などがあります。
読んでいて面白いのは、ルールが全部大文字で書いてあるところ。TDDのスキルには「失敗するテストより先に本番のコードを書くな」とあって、先に書いてしまったら消してやり直せ、と続きます。デバッグのスキルは「原因を調べる前に直すな」。直そうとして3回失敗したら、それは設計の問題だ、とも書いてある。
レビューを受ける側のスキルには、言ってはいけない言葉として「おっしゃる通りです!」が挙がっていました。口先だけで同意するな、ということですね。AIに何度もこれを言われて、直っていなかった経験がある人は多いんじゃないでしょうか。
ここがポイント
規則の文字どおりに違反することは、規則の精神に違反することだ。
この一文があるのは、AIが「今回は小さい変更なので」と理屈をつけて手順を飛ばすのを先回りして塞ぐためだと思います。
15個全部を毎回読ませていたら、それだけで会話の容量が埋まってしまいます。そこでどうしているのか、入っているファイルを見てみました。
仕掛けはフックでした。Claude Codeを起動したとき、/clear したとき、会話を圧縮したときの3回、入口のスキル using-superpowers だけを会話に差し込みます。サイズは3,192バイト。15個のSKILL.mdを全部足すと170,125バイトあるので、毎回入るのは2%に満たない量です。
残りは、必要になったときに呼ばれます。一番大きい brainstorming は1つで17,548バイトありました。
ここからは自分の話です。
この連載の入口になる/skillsのページを作ったとき、superpowersは「何か作るなら、まず brainstorming を使え」と差し込んできました。可能性が1%でもあるならスキルを使え、という書き方です。
でも、うちのClaude Codeには先に書いてある決まりがあります。既にあるサイトの小さな追加なら、いちいち相談せずに最後までやる。富村はそのほうが楽なので。
結局、ブレストは飛ばしました。superpowers自身にも「ユーザーの指示はスキルより優先」と書いてあるので、ルール違反ではないはずです。ただ、入れるだけで全部の仕事が相談から始まるわけではない、というのは覚えておいたほうがいいと思います。自分の決まりとぶつかったときにどちらが勝つかは、書いてある場所と書き方で決まる。
GitHubのIssueを見ると、一番多い不満はトークンでした。Codexで比較的単純な計画をサブエージェントで回したら、5時間ぶんの利用枠を1回で使い切った、という報告があります(#1152)。レビュー役の報告が長すぎるという声も。
サブエージェント方式は、タスクごとに新しいAIを立ててレビューまでさせるので、当然そうなります。作者もREADMEで、思ったよりトークンを使う場合がある、と認めていて、原因を調べる diagnosing-superpowers というスキルを足していました。
それぞれの役に「こなせる中で一番弱いモデルを使え」と書いてあるのも、この対策なんでしょう。
動画実際に紹介している動画
Claude Code + SUPERPOWERS = The End of Vibe Coding? (Full Tutorial)
Eric Tech・2026/03/31
実際に動いているアプリの機能を、ブレスト→仕様→11個のタスク→サブエージェント→TDD→レビューの順で作るところを通しで見せています(英語)。
動画実際に紹介している動画
【世界が大絶賛】Claude Code等で使える『Superpowers』で開発効率&品質が爆上がり!本質的な7つの流れを解説
まさおAIじっくり解説ch・2026/03/17
日本語で、入れ方から7つの流れまでを順番に説明しています。英語の動画が苦手ならこちらから。
動画実際に紹介している動画
Superpowers Fixes Claude Code, But It Has One Real Cost
AI Dive・2026/09/02
スキルを1つずつ読みながら、トークンの使い方という弱点に絞って評価している動画です(英語)。
superpowersが合わなかった人、もう少し軽いものが欲しい人向けに、同じ系統のものも並べておきます。★は全部9月26日の数字です。
superpowers と似た系統のスキル集
| リポジトリ | ★ | 向いている人 |
|---|---|---|
| ◎obra/superpowers | 291,797 | 手順ごと任せて、数時間まとめて走らせたい |
| mattpocock/skills | 269,912 | 要所だけ自分で呼びたい。grill-me が入っている |
| anthropics/skills | 178,455 | 公式のお手本。Word・PDFなど文書系も |
| trailofbits/skills | 7,253 | セキュリティ監査をさせたい |
| NeoLabHQ/context-engineering-kit | 1,727 | 結果の見直し(reflexion)を足したい。GPL-3.0 |
| obra/superpowers-lab | 429 | 同じ作者の実験版。tmux が必要 |
superpowersを入れたのは、この記事を書いた日の朝です。まだサブエージェント方式で大きな機能を1本作りきってはいません。トークンがどれくらい増えるのかは、自分の環境の数字が取れたら書きます。
もう1つ、「必須の手順」を強くしすぎると、1行直すだけの仕事まで重くなる気がしています。superpowersは依頼を大きさで3つに分けて、小さいものは短い設計で済ませるようにしているんですが、それがどこまで効くのかはまだ分かりません。
次は、2位の mattpocock/skills から、一番入れられている grill-me を取り上げます。superpowersの brainstorming と何が違うのかも比べます。紹介したスキル集は記事の下にまとめました。ほかの記事はAIに入れる便利なSkillsとブログにあります。
試してほしいスキルがあれば、お問い合わせから教えてください。
コマンドはリポジトリのREADMEに書いてあるものをそのまま載せています。入れる前に中身(SKILL.md)を一度読んでください。
ブレスト→計画→サブエージェント→TDD→レビューまでの手順を15個のスキルで強制する。起動時に入口の3,192バイトだけを差し込み、残りは必要なときに読む。
/plugin install superpowers@claude-plugins-officialgrill-me・to-spec・tdd など54個。多くは自分で呼んだときだけ動くので、superpowers より軽く使える。
npx skills@latest add mattpocock/skillsAnthropicが公開しているお手本のスキル集。Word・PDF・Excelなど文書を扱うものと、例として使えるものが入っている。
/plugin marketplace add anthropics/skillsセキュリティ会社Trail of Bitsによる、コードの監査・脆弱性探し向けのスキル集。ライセンスはCC-BY-SA-4.0。
/plugin marketplace add trailofbits/skills出した結果をAI自身に見直させる reflexion などで、仕上がりの質を上げるスキル集。ライセンスはGPL-3.0なので業務で使う前に確認を。
npx skills add NeoLabHQ/context-engineering-kitsuperpowers の作者による実験的なスキル。tmux が必要。READMEの入れ方のコマンドが今のCLIで通るかは未確認。
この記事を書いた人
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