jakubkrehel の better-* 系
角丸・文字・色・余白・アクセシビリティ・文言を、専門のスキルに順に回して、指摘を最大15件の表にし、最後に Block か Approve を出す審査役。全部まとめて回す better-interface がある。手元の写しは古くなりやすいので、入れ直しの確認を。
- デザイン
- レビュー
- アクセシビリティ
npx skills add jakubkrehel/skills手元の写しは8月末の版で止まっていた。GitHubはそのあと28コミット進んでいて、審査の基準が変わっていた。
AIに画面を作らせたあと、「何となく変だけど、どこがなのか分からない」で止まることがあります。jakubkrehel さんのスキル集 better-* は、その「どこが」を、場所つきの表にして返してくる審査役でした。
9月26日の最初の記事では、7つの中の1つとして軽く触れただけでした。今回はこのスキル集だけを、GitHubの本体と、Macに入れてある写しの両方で読み直しています。
★は10月15日に測って7,928。9月26日は7,175だったので、19日で753増えています。ライセンスはMIT、最後に更新されたのは10月13日でした。
リポジトリには14個のスキルが入っています。README にあるのは、better-interface、better-ui、better-typography、better-colors、better-accessibility、better-layout、better-writing の7つの better-* と、PR を見る interface-review、壊れ方を試す break、Figma から作る build-design など。今回は、見た目を審査する better-* を中心に読みました。
いちばん面白かったのは、一番上の better-interface が、自分では規則をひとつも持っていないことです。SKILL.md には、指揮だけが自分の仕事で、アクセシビリティの規則は better-accessibility のもの、と書いてあります。他のスキルの規則を重ねて書くことも、上書きすることも禁止。
回す順番は決まっていて、アクセシビリティ、レイアウト、文言、文字、色、部品の磨き、の順です。土台の失敗が、見た目の細かい話に埋もれないように、とあります。
指摘は1件ごとに、ファイルと行番号と、今の書き方を引用します。指摘は全部で15件まで。水増しはしない、と書いてあって、「短くても本物の点検のほうが、長くて見せかけの報告よりよい」。
重さは HIGH・MEDIUM・LOW の3段。そして、見つけた時点で必ず HIGH にする項目が13個あります。一部を並べます。
見つけたら即 HIGH になる13項目から、抜き出した6つ(better-interface より)
| 項目 | どういうこと(筆者の言い換え) |
|---|---|
| 名前の無い操作部品 | アイコンだけのボタンに、読み上げ用の名前が付いていない |
| キーボードで届くのに、フォーカスの輪が見えない | Tab で移動しても、今どこか分からない |
| 320px幅か200%拡大で、切れる・重なる | 狭い画面で、ボタンが画面の外に出る |
| 色だけで意味を伝えている | 赤いだけで「エラー」と分からせている |
| 動きだけで状態を伝えている | 動かない設定にすると、状態が分からなくなる |
| 省略された文字に、全文へ行く道が無い | 「…」で切れて、押しても全文が見えない |
最後は Block か Approve の二択。HIGH が1つでも残れば Block。点検していない領域に Approve を出してはいけない、とも書いてあります。ソースは書き換えず、指摘を表で返すだけです。
直し方の提案にも順番があって、「消す」「標準の部品を使う」「今あるトークンを使う」「値を直す」「足す」の5段。足す前に、消せないかを先に考えさせる作りです。
それぞれのスキルには、規則が数字つきで書いてあります。拾えたものを並べました。
各スキルの規則から、数字がはっきりしているもの
| 順番 | スキル | 代表的な数字 |
|---|---|---|
| 1 | accessibility | 押す範囲は最低24×24px(WCAG 2.2 AA)、目安は44×44px(タッチ)・40×40px(PC) |
| 2 | layout | グループの間は、グループの中の2倍以上(8pxなら16px以上) |
| 3 | writing | ラベル・エラー・空の状態・確認の文言。今回は本文を読み込んでいません |
| 4 | typography | 18px未満は太さ400以上。行間は本文1.5〜1.6、見出し1.2〜1.3。1行は60〜75文字 |
| 5 | colors | コントラストは測った値だけ報告する。推測は書かない |
| ◎6 | ◎ui | ◎押したら0.96倍、150ms。外側の角丸は、内側の角丸+余白 |
ここで一つ、恥ずかしい発見がありました。Macに入れてある better-* を、GitHubの今の版と比べたら、7つ全部が違っていたんです。
手元は8月末のコミット(267330e)で、入れた9月26日には最新でした。ところがその後、GitHubでは28コミット進んでいました。
SKILL.md の大きさ(バイト)の比較。手元は8月末の版、GitHubは10月15日に読んだ版
| スキル | 手元 | GitHub |
|---|---|---|
| better-ui | 7,152 | ◎11,140 |
| better-accessibility | 8,254 | ◎11,068 |
| better-layout | 5,644 | ◎8,420 |
| better-writing | 6,420 | ◎9,420 |
| better-typography | 10,846 | 12,260 |
| better-interface | 9,532 | 8,871(減っていた) |
| better-colors | 7,647 | 7,692 |
増えた中身を見出しで比べると、審査の基準そのものが変わっています。better-accessibility には「基準で指摘する」という節が加わりました。指摘には WCAG 2.2 のAまたはAAの番号か、支援技術を使う人が実際にできなくなる作業を書くこと。44pxという目安は「おすすめ」であって、指摘にはしない、と。
better-ui には、「入力のたび・行のホバー・タブの切り替えにはアニメーションを付けない」「ホバー専用の見た目は hover が使える端末だけに」といった節が増えています。古い版を回していたら、私が見ていたのは、古い基準の審査でした。
入れ直しは、まだしていません。やったら、同じ画面で指摘が変わるかを書きます。
各スキルの末尾には、「この書き方を見つけたら直す」という検出の表があります。そのうち3つを、このサイトのコード(app・components・lib の321ファイル)に grep で当てました。スキルを回したわけではなく、ただ数えただけです。
検出の表の3項目を、このサイトに grep で当てた数(2026年10月15日)
| 探した書き方 | スキルの直し方 | このサイトの数 |
|---|---|---|
| transition-all(better-ui) | 動くプロパティを名前で書く | 109行・40ファイル |
| active:scale-95 と scale-90(better-ui) | 0.96にそろえる | 19行(95が18、90が1) |
| outline-none(better-accessibility) | 代わりのフォーカスの輪があるか確かめる | 103行・33ファイル |
ここから先は、慎重に読んでください。この数字は「候補」で、実際に指摘になるかは、中身を見ていないので分かりません。outline-none は、横に focus-visible で別の輪を付けていれば問題になりません。
ただ、面白いのは scale の19行です。次の記事の Emil Kowalski さんのスキルは、押したときの縮みは0.95〜0.98ならよいとしています。同じ19行が、better-ui では直す対象で、あちらでは問題なし。どちらの基準で審査するかで、結果が変わります。
1つは日本語です。better-* の SKILL.md 7本と、Mac側の better-typography の資料のどこにも、日本語や CJK を指す語は0件でした。このサイトのブログまわりのコードには、行間を leading-[1.7] から [1.95] にしている所が合わせて8か所あります(うち [1.7]・[1.8]・[1.85] が6か所)。本文は1.5〜1.6、というスキルの範囲の外です。1行60〜75文字も、欧文の数え方だと思いますが、日本語でどう読むかは書いてありません。
もう1つは動きです。better-accessibility は、視差効果を減らす設定のときは、視差と自動再生を完全に止めろ、と書いています。うちは「視差効果を減らす」がオンでも動きを止めず、ちらつきや点滅だけを外す方針にしています。ここは従いません。
審査役は「ここがおかしい」と言うだけなので、作る側のスキルと違って、ぶつかっても採るものを選べます。入れるなら、作るためではなく、作ったあとに回す用です。
README に書いてある入れ方は2通りです。
npx skills add jakubkrehel/skills/plugin marketplace add jakubkrehel/skills のあとに /plugin install interfaces@interfacesSKILL.md を一度読んでから入れてください。★は安全の保証ではありません。
better-interface を、このサイトの実際の画面に回して、指摘の表を出すところまでは、まだやっていません。数えたのは検出の表の3項目だけです。
指摘は15件までという上限が、大きな画面で足りるのかも分かりません。better-writing は日本語の文言をどこまで見られるのかも、まだ試していません。
次は、Emil Kowalski さんの動きのスキルです。これまでの記事はAIに入れる便利なSkillsに、ほかの開発の話はブログにあります。「このスキルを試してほしい」というものがあれば、お問い合わせから教えてください。
コマンドはリポジトリのREADMEに書いてあるものをそのまま載せています。入れる前に中身(SKILL.md)を一度読んでください。
角丸・文字・色・余白・アクセシビリティ・文言を、専門のスキルに順に回して、指摘を最大15件の表にし、最後に Block か Approve を出す審査役。全部まとめて回す better-interface がある。手元の写しは古くなりやすいので、入れ直しの確認を。
npx skills add jakubkrehel/skillsこの記事を書いた人
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