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開発風景

レトロPCの再現デモを12本作ってから資料を読んだら、6か所が間違っていた

レトロPCの再現デモを12本作ってから資料を読んだら、6か所が間違っていた

「電源を入れると横線が上下に開く」も「読み込み中は縞模様」も、資料では裏付けが取れなかった。覚えていた見た目ほど、あてにならない。

古いコンピュータの画面が好きです。自分で作っているアプリにも、ここ最近は60〜80年代の雰囲気を入れています。8ビット風のパズル「バベルのとう」や、指でトントン置いて遊べるゲームメーカーもその流れで作りました。

それで、作るたびに調べ直していることをまとめておこうと思って、レトロPC応用辞典を作りました。

1ただの辞典にしないために、4つに分けた

歴史を説明するだけなら、百科事典を読めば済みます。欲しかったのは「で、それをどう使うのか」でした。なので、どの項目も同じ4つで書いています。

どの項目にも入っている4つ

節中身
歴史と背景何年に、何のために。技術の制約が、どう見た目を決めたか
見た目の素材色のコード(押すとコピー)、桁数や行数、今使える無料の書体、音の特徴
◎再現レシピ◎ページの中で動くデモと、そのデモのコードそのもの
企画のネタ帳今のアプリ・LP・動画への使い方

一番こだわったのは3つ目です。表示しているコードは、ビルドの前にデモのファイルそのものから書き出しています。「記事のコードをコピーしたら動かない」が起きないように。

2先に作って、あとから資料を読んだ

作り方の順番で、1つ失敗しています。

12本のデモを、自分の記憶と「よく見る演出」をもとに先に作りました。そのあとで、博物館やメーカーのマニュアル、修理の資料など60本の出典を当てて事実を確かめた。すると、6か所が合っていませんでした。

資料を読んで直したところ

項目最初に作ったもの資料で分かったこと
ブラウン管の電源横線が上下に開いて画面が点く◎裏付けなし。点けると暖まって少しずつ明るくなり、切ると中央の一点に縮む
IBM PC の起動初代機がメモリを 640K まで数え上げる◎1981年の初代機の資料には数え上げの表示が無い。後の機種や互換機の見せ方
青い画面のカセット読み込み中は枠が縞模様で点滅◎その機種では、読み込み中は画面が消えて枠の色だけになるのが正常
文字のダンジョン壁を # で描いた◎手引きでは壁は - と |、# は通路
PLATO の画面1秒に15本くらいの線◎実機は1秒に約60本描けた
テレテキスト黄色地に黒い文字◎文字の色に黒を使うのは注意が要る仕様だった

特に電源のところは、自分でもそう覚えていました。映画やゲームで何度も見た演出なので、実物もそうだったと思い込んでいたんですよね。修理の資料で確認できたのは、切るときに点に縮むほうだけでした。

それと、VT100 は緑の画面ではなく白でした。DEC 自身のマニュアル2冊に書いてあります。ここは作る前に調べていたので、最初から白で作れています。

ここがポイント

覚えている見た目ほど、あてにならない。先に作って後から確かめると、直す手間が増える。次の項目からは、資料を読んでから作る。

— 作ってみての反省

3権利のことで決めたこと

当時の起動画面の文言は、メーカーの名前や著作権の表示が入っています。デモではそれを写さず、全部「NEXTCODE BASIC」「NEXTCODE BIOS」のような架空の文言にしました。ロゴも使っていません。

イラストは画像生成で作りましたが、1枚、テレビの画面に有名なシューティングゲームを思わせる並びが出てきたので描き直しています。キャラクターそのものではなくても、連想させるものは避けたかったので。

4正直、まだ分からないこと

まだ12項目です。ゲーム機、雑誌や広告の文化、フロッピーの起動音、ライフゲームなど、入れたいものはたくさん残っています。

それから、色のコードは「当時の画面に近い値」でしかありません。ブラウン管の色は測り方で変わるので、正解の値が無いものも多い。そこは各項目に書いておきました。

音も、確かめられたのは一部です。モデムの接続音は周波数まで資料で分かりましたが、カセットの読み込み音はそれらしい見立てにとどまっています。

次は、ゲーム機と、フロッピーディスクの起動を足す予定です。辞典はこちら。ほかの開発の話はブログにあります。「この画面を再現してほしい」というリクエストがあれば、お問い合わせから教えてください。

この記事を書いた人

NextCode(沖縄県宜野湾市)は、iOSアプリ・ホームページ/LP・NFCデジタル名刺・AI業務自動化を作っている開発スタジオです。ここで書いているのは、実際に作って公開したものと、その過程で詰まったことだけです。

お問い合わせフォームは24時間受け付けています。

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