1980年代中期~後期 ・ アメリカ / 欧州・日本はBandaiが代理販売
Vectrex
1982 ・ Smith Engineering → Milton Bradley Company(1983年1月購収)
基本情報
- 発売年: 1982年10月(北米)
- メーカー: Smith Engineering → Milton Bradley Company(1983年1月購収)
- 国: アメリカ / 欧州・日本はBandaiが代理販売
- CPU: Motorola MC68A09 @ 1.5 MHz
技術詳細
- RAM: 1KB
- ディスプレイ: 9インチ モノクロ CRT(Samsung 240RB40)ベクトル表示
- グラフィックス: ベクトルスキャン(ラスタ走査ではない、業界唯一)
- 音声: AY-3-8912 サウンドチップ
テレビ不要の独立ディスプレイ
Vectrexの最大の特徴は、TVを別途用意する必要がない内蔵ディスプレイ。ベクトル(直線)で描画するため、低解像度でも鮮明な図形・文字が可能でした。
代表ゲーム
- ベクトル描画を生かした幾何学的デザインゲーム群
出荷台数
初期は好調もすぐ失速、Milton Bradley は1984年2月に生産中止。1983年ビデオゲーム大破局に呑み込まれた。
損失額
Milton Bradley の損失: $3,160万(2023年価値で約8,000万ドル相当)
歴史的背景
Vectrexはベクトル表示という独自技術により、ラスタスキャン全盛の業界で異彩を放つ実験機でした。メジャーなビットマップ・グラフィックスに依存しない設計は、ローコスト・省スペースを実現。ただし、時代はラスタ走査(ビットマップ)へ傾斜しており、採用されたグラフィックス・ライブラリも限定的。
1983年の大破局に巻き込まれたVectrexは、Milton Bradleyの巨額損失をもたらし、以降の経営危機を招いた(ボードゲーム製造企業の家庭電子機器参入の失敗例)。
うんちく
- 2025年11月、クラウドファンディングでVectrex Miniが復活。$130万調達、2026年9月配送予定
- ベクトル描画により、ドット絵とは異なる「絵画的」な見た目を実現
- LCD全盛の現代でも、カルト的な再評価を受ける