AIに書かせた文章が読まれない理由を、実際の口コミ6,184件で調べた
“AIっぽさの正体は、難しい言葉ではなく「締めの一文」でした。人間は2.6%しか書かない締めを、AIは95%で書く。”
AIに書かせた文章は、読まれません。読まれない、というより、読み手が2行目で「あ、これAIだ」と気づいて、読む速度を落とすんですよね。
何が気づかせているのか。感覚で語られがちなので、数えてみました。

AIに書かせた文章が読まれない理由を、実際の口コミ6,184件で調べたを4コマ漫画にしたもの
1人間の口コミ6,184件を分母にした
手元に、自社の修理店に実際に届いたGoogle口コミが6,184件あります。全部、お客さんが自分で書いたものです。

人間の口コミ6,184件を分母にしたを表すイラスト
これとは別に、同じ店の体験をAIに書かせた文章を用意しました。両方を並べて、「どの言葉が、どちらに多く出るか」を1語ずつ数えました。
先に結論を言うと、AIっぽさの正体は、難しい言葉ではありませんでした。
型です。
2人間は2.6%、AIは95%
一番差が出たのは、締めの一文でした。

人間は2.6%、AIは95%を表すイラスト
「また何かあればお願いしたいと思います」「これからも利用させていただきます」。こういう、きれいに閉じる一文です。
人間の口コミでこの型の締めが出るのは、短い文章では2.6%でした。AIは95%です。ほぼ毎回、閉じる。
次に差が出たのが、機種名と所要時間をそのまま書く癖です。「iPhone 13の画面交換を30分で」のような一文。人間は、機種名は書いても時間まで書くことが少ない。AIは、渡した事実を律儀に全部使います。
6,184件の人間の口コミと、AIの文章で差が出た癖
| 癖 | 人間 | AI | 扱い |
|---|---|---|---|
| きれいに閉じる締めの一文 | ◎2.6% | 95% | 減点する |
| 機種名+所要時間の丸写し | ◎少ない | ほぼ毎回 | 減点する |
| 硬い語(迅速・対応いただき) | 出る | 出る | 減点しない |
| 「ありがとうございました」 | ◎14.4% | 出る | 減点しない |
3減点してはいけなかった言葉
最初は、「迅速」のような硬い言葉もAIの印だと思っていました。

減点してはいけなかった言葉を表すイラスト
違いました。数えたら、人間もふつうに「迅速に対応していただき」と書いています。AIの印として使うには、人間側にも出すぎる。
「ありがとうございました」も同じです。人間の口コミの14.4%に入っていました。これを減点したら、お礼を書いた人間の文章がAI扱いになる。
感覚で判定器を作っていたら、この2つは確実に減点していました。数えてよかった部分です。
4読まれない理由は「予測できるから」
ここまでの数字を眺めて、読まれない理由が1つに絞れた気がしています。

読まれない理由は「予測できるから」を表すイラスト
AIの文章は、次に何が来るか読み手に予測できてしまう。締めの一文が来ると分かっている。事実が全部きれいに並ぶと分かっている。
予測できる文章は、読まなくても分かる。だから読み飛ばされる。
逆に言えば、人間の文章が読まれるのは、途中で妙な一言が挟まるからです。「レジ前で店員さんと犬の話になった」みたいな、文章の役に立たない一文。あれが、読ませています。
5このブログにも同じ採点を課している
このサイトのブログは、私自身がAIの手を借りて書いています。だから同じ問題を、自分で抱えているわけで。

このブログにも同じ採点を課しているを表すイラスト
そこで、公開前に機械で採点しています。禁止語は16個。読者への呼びかけで締める常套句、記事の冒頭で内容を予告する言い回し、時代を漠然と指す言葉。AIが好む型を並べてあります。1つでも入っていたら減点。同じ文末が3連続したら減点。失敗や迷いが1行も無ければ減点。
90点未満は公開しません。この記事も、100点になるまで直してから予約に入れました。最初の採点は60点。禁止語を説明のために本文へ書いたら、その説明文が減点された、という笑えない落ちがあります。
正直に言うと、採点を通しても、AIっぽさが完全に消えているかは自信がありません。禁止語を避けるのと、読ませる文章になるのは、別のことなので。採点は下限を守る道具で、上限を上げる道具ではない。そう割り切っています。
6まだ分からないこと
短い文章の癖は数えられました。長い文章、たとえばこの記事くらいの長さで、どこにAIの印が出るかは、まだ分かっていません。分母になる「人間が書いた1,700字の文章」を、口コミのように数千件は持っていないからです。

まだ分からないことを表すイラスト
それと、AIの印を全部消した文章が、本当に最後まで読まれるのか。ここも測れていません。読まれた時間を取る仕組みを、次に入れるつもりです。
この記事を書いた人
NextCode(沖縄県宜野湾市)は、iOSアプリ・ホームページ/LP・NFCデジタル名刺・AI業務自動化を作っている開発スタジオです。 ここで書いているのは、実際に作って公開したものと、その過程で詰まったことだけです。
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